(はじめに)
建築は多くの職種が関わり、多種多様な資材、建材、部品が結びついて一体化した創造物です。
弊社は設計を行う上で、デザインを大切にしておりますが、奇をてらったものではなく、依頼者様(以下、お施主様)のご要望、
イメージ、地形、周囲の状況、気候風土、法令、ご予算から生まれた素直な形を基にして、設計を進めさせて頂きます。
日々の生活に於いて合理的で、時の移ろいを感じられ、緩やかな空気の流れがあり、掃除がしやすく、狭くても窮屈さを感じさせない空間であり、
くつろいだり、集中したり、コミュニケーションを考慮することにより、人間、動物、植物の営みに理想的な空間を探求しております。
且つ、省エネで長寿命となるよう、適材適所に基づくディテールを大切にしております。
また、外部から見た建物の印象も大切であると考えます。風水、家相を設計に取り入れる場合もございます。
時間の経過とともに美しく劣化する建築、そして何よりも愛着をもって頂けることが大切であると考えております。
建築は、お施主様、地形、周囲との関わり、気候風土、法令、ご予算等、その都度違います。
また、つくる人も違います。よって、唯一無二の存在と言っても過言ではありません。そこが大量生産品と違うところです。
工場での大量生産品は、同じものをたくさんつくるので、完成度も自ずと高いのですが、注文建築で大量生産品の完成度まで高めることは正直難しいです。
しかし、設計者、施工者の誠実さに基づいた度量と情熱、チームワークが高まれば、完成度を超越したよいものが生まれると信じます。
それには、お施主様のご協力も必要となります。
弊社は設計と監理、申請業務を専業としており、工事は施工会社が行います。
弊社と施工会社は全く別の組織であり、特定の施工会社と提携しているわけではありません。
よって、初お手合わせの場合もありますし、お施主様からご紹介されるケースもありますが、
基本、弊社がこの仕事に適任と見極めた施工会社をご紹介いたします。
(設計、工事の流れ)
ご指名を頂けましたら、設計及び監理のご契約を頂きます。
以後、弊社は、お施主様の代理として、申請機関、所轄官庁との協議を行いながら設計、着工準備を進めます。
お施主様と打ち合わせを重ねて、設計図書、申請図書を作成し、申請手続きを行い、並行して適任な施工会社をしぼり、見積書の作成を依頼します。
そして、見積書の金額が適正であるか、漏れはないかの精査を行い、お施主様とご相談の上、施工会社をご紹介して、見積り内容の確認、整合調整を行います。
場合によっては、ご予算内に納まるよう、ご相談の上で、設計の一部修正や、一部仕様の変更等をご提案する場合があります。
この過程と並行して詳細をつめていき、施工会社とも打ち合わせを重ね、最終見積金額と工期を、お施主様にご提示し、ご承諾を頂いた上で、弊社立ち合いのもと、
お施主様と施工会社とで工事契約(請負契約)を結んで頂きます。契約書は、お施主様と弊社、施工会社が納得出来る契約書で契約いたします。
着工前の事前準備として、近隣へのご挨拶、祭事手配調整(お施主様のお手配でも結構です)施工会社との工程等の打ち合わせを行います。
着工後は、工事が工程、設計図書通りに円滑に進むよう現場を確認検査し、また、近隣への配慮に抜かりはないかを確認しながら進めます。
尚、工事の進捗により、節目ごとに自主検査及び検査機関の検査を行います。建物完了時も同様に検査を行います。
完了検査は基本、お施主様にもお立会い頂きます。別途、各部の説明、機器の使用法、メンテナンス等についてご説明いたします。
ご承諾頂けましたら、お引渡書、保証書等の保存書類を一式お渡しいたします。
また、ご入居後も、ご使用に慣れて頂くまで、当分の間は度々お伺いして、各部を確認させて頂いたり、ご意見を頂戴いたします。
お引き渡し後も、末永くご使用頂くために、施工会社と協力して、定期的に点検確認させて頂きます。
(設計費用につきまして)
弊社は先ず、お施主様とのコミュニケーションに時間をいただきます。
実際の設計作業は、その後のご契約をいただいてからとなります。
設計を進めていく上で、申請機関等への申請費用や交通費等の必要経費はその都度いただきますが、
設計報酬は、小規模住宅改修、小規模店舗、小規模リニューアル等に於きましては、建物のお引き渡し後に、
ご納得をいただけましたら、まとめていただきます。
上記の場合、設計報酬額は総工事金額の5~12%を目安としておりますが、お施主様のご無理のない範囲でお任せいたします。
規模が大きくなりますと、通常3~4分割として、ご契約からお引渡しまでの節目にいただいております。
(お願いです)
1、工事期間は請負契約時までに決定しますが、天候や資材、建材の流通事情、納期等により、多少の延長をお願いする場合があります。
お引っ越し等のご都合もあると思います。そこで、あらかじめ余裕をもった工期の設定をお願いいたします。
2、工事が始まってからの変更には、相応の工事期間の延長と費用の追加が必要となる場合が多いです。
変更が生じると、予定していた工程、職方の手配も変更が必要になり、多くの工程の組み直しが必要となります。
工程は基本、現場が出来るだけ歯抜け状態にならず、コンスタントに作業が進むように組まれています。一つ歯車が狂うと、後へ後へと引きずります。
軽微な変更ですと賄える場合もあるのですが、大掛かりな変更は、申請からやり直す必要がある場合もあります。
そのため、大きな変更が生じないように、設計段階にも相応の時間を設けて頂きます。
3、工事完了時の家財搬入前と搬入後に各1日、撮影日を設けさせて頂きます。撮影した画像はご承諾の上、弊社サイトや紙面に掲載させて頂く場合があります。
4、相(合)見積もり、複数同業者様との競合の仕事は、第三者主催のコンペティション、児童教育施設、福祉施設、福祉慈善関連施設以外はお受けいたしかねます。
5、セカンドオピニオンの介入は、基本お断りしております。上手く進行するケースもあるのですが、想いが一致しない場合もあります。
中立的(中庸的)な立場で関わって頂ける方は中々少なく、その場合、お互いに不利益な混乱や不信感を招きかねないからです。
その他、ご不明点がございましたら、どうぞお気軽にお問い合わせください。